文学・評論 外国の著者3

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幼年期の終り (ハヤカワ文庫 SF (341))
突然現れた宇宙船によって、人類は孤独ではない事を知る。 オーバーロードの統治によって幼年期が終わり始め、徐々に変質していく社会と人類。 自分の拙い表現力ではこの作品の魅力を言いあらわすことは出来ない......
決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)
最初の方は、なかなか進まないが 最後の数十ページに、映画ではあらわせない 全知全能ともいうべき領域にはいってくる。 21世紀に突入しても謎だらけの 広大な宇宙、それにいどむSFがある。映画を見る前に......
3001年終局への旅 (ハヤカワ文庫SF)
「2001年宇宙の旅」は良かったですね 人類を進化させたモノリスを追っていく話です 映画も良かった 「2010年」くらいから話がおかしくなり「2061年」では収拾がつかない状態になりました 「300......
白鹿亭綺譚 (ハヤカワ文庫 SF 404)
アーサー・C・クラークといえば、「2001年宇宙の旅」が有名。20世紀初め(ニューヨークタイムスが「ロケットは宇宙で飛ぶはずがない」と言っている時代!)に既に衛星放送を予言した話を書いたり、温度差......
2010年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)
映画、そしてSF小説の名作「2001年宇宙の旅」の続編です。著者であるクラークが断っているように、前作の直接的な続編ではなく、あくまで、主題を一つにする著作なのですが、今作と次の2061年との関係よ......
楽園の日々―アーサー・C・クラークの回想 (ハヤカワ文庫 SF ク 1-44)
クラークの作品の魅力に、その前書き、あるいは、あとがきをあげる読者は多いのではないだろうか。 諧謔を交えながら、宇宙飛行士や著名人がクラークの作品にいかに影響を受けているのかということや、彼の作品が......
渇きの海 (ハヤカワ文庫 SF ハヤカワ名作セレクション)
著者の訃報に接したので、ちょっとレビューを書きます。これは、私が最初に読んだクラークの作品なので。30年くらい前かな、NHKのラジオドラマで放送されたので、読んだのです。SFというよりは自然の脅威対......
2061年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)
宇宙の旅シリーズの第3弾です。本来ならシリーズ第3弾は『20,001年宇宙の旅』というタイトルの完結編になる予定でした。ところが、執筆準備をしていた1986年にハレー彗星の地球への接近というイベント......
20世紀SF〈3〉1960年代・砂の檻 (河出文庫)
「20世紀SF」シリーズの中では一番面白かった。面白かったのは、以下の6編。・「月の蛾」・「銀河の<核>へ」・「イルカの流儀」・「メイルシュトレーム?」・「太陽踊り」・「コロナ」SFがパルプ雑誌向け......
地球幼年期の終わり (創元推理文庫)
いわゆる宇宙人コンタクトものだが、その風刺性とメッセージの先見性によってSFを代表する名作。 相変わらず国家間の争いに明け暮れる人類の前に姿を現わす高度な文明を持った宇宙人。人類は宇宙人の管理の下......
楽園の泉 (ハヤカワ文庫SF)
架空の島タプロバニーを舞台にして、宇宙まで届くエレベータを建造する話です。あとがきにも詳しく書いてありますが、タプロバニーは作者のクラークが在住のスリランカがモデルです。そして、宇宙エレベータを建造......
宇宙のランデヴー (ハヤカワ文庫 SF (629))
クラーク亡くなりました。一番好きなのはこの作品。これぞセンスオブワンダー。シリンダー世界の力学を体感できます。技術志向で、人間味がなく、論文のように整然とし、無駄なくコンパクトなクラークスタイルの完......
太陽からの風 (ハヤカワ文庫SF)
これがFだ!これこそSFの短編集である。 本書を読んで感動しない人はSFファンではありません。 SF小説にも含まれる”何か”のファンなのでしょう。 本書はSFのエッセンスだけで構成された本である。 ......
天の向こう側 (ハヤカワ文庫 SF ク 1-43)
『2001年宇宙の旅』等で有名なSF界の巨匠クラークの最も脂の乗りきった三十代に書かれた全14編収録の第四短編集。硬軟取り混ぜた中短編が並び、決して難解では無くSF初心者にも安心してお勧めできる傑作......
太陽の盾 [タイム・オデッセイ2] [海外SFノヴェルズ] (海外SFノヴェルズ タイム・オデッセイ 2)
あとがき読んで後悔。3作目の内容に触れてますから、期待してる人は読まないのが吉。『時の眼―タイム・オデッセイ1』 は並み以下の歴史SFだったが、 これはなんとか並み以上のハードSFになった。 太陽が......
失われた宇宙の旅2001 (ハヤカワ文庫SF)
クラークが脚本家として参加した「2001年宇宙の旅」のシナリオ製作記である。 もちろん映画も見たし、原作も読んだことがあるが、何となくあの作品は「偉大なSF作家」であるクラークの力によって構想さ......
時の眼―タイム・オデッセイ (海外SFノヴェルズ)
イギリスにおける、師弟の共著です。 実際には、スティーヴン バクスターがメインで書いているのでしょう。 まぁ、濃厚ですね。 オデッセイシリーズというのでしょうか。 宇宙から時に変更になったた......
群衆と権力 下 叢書・ウニベルシタス
1981年にエリアス・カネティがノーベル文学賞を受賞した時、大方の反応は「カネッティにどんな業績があるんだ?」だったいう。一応は小説『眩暈』と『群集と権力』と自伝三部作による受賞ということにはなって......
群衆と権力 上 (1) (叢書・ウニベルシタス)
本書で、著者は以下のような決定的な<真理>を語っている。 『…生き残る瞬間は権力の瞬間である…生き残った者が一人の死者に向かいあっていようと多数の死者に向かいあっていようと、この状況の重要な点は、......
眩暈(めまい)
20数年ぶりに再読。 これは20世紀を代表する世界文学であり、ギュンター・グラスの『ブリキの太鼓』や武田泰淳の『富士』を凌ぎ、トーマス・マン『ファウスト博士』『ブッデンブロークス』、大岡昇平『俘虜記......
救われた舌―ある青春の物語
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異邦 (新潮文庫)
アルジェリアで暮らすムルソーという青年が、フラフラとしてしまうような暑さの中、正当防衛とも言えなくはない状況の下(対決といったほうがいいか)で、友人を狙うアラビア人を殺害する。 その裁判で、唯一の......
ペスト (新潮文庫)
『異邦人』も良いですけれど、カミュをはじめて読む方にはこちらのほうがおすすめです。ペストによって隔離されたオラン市の人々、医師、宗教家、新聞記者、犯罪者などの変化を通して、法律やキリスト教における......
シーシュポスの神話 (新潮文庫)
カミュは天才であると同時に、いわゆる苦労人でもあります。 アルジェリアで生まれ、貧困の中で育ちます。彼をノーベル賞作家にまでにしたのは、その知性まさにそのものだと言えるのではないでしょうか。 そ......
幸福な死 (新潮文庫)
カミュは自作に対する完璧主義から、この草稿を小説として世間に発表しなかった。カミュの日記を読むと、この作品を書いている時期と後に小説の処女作として発表される『異邦人』を書いている時期が重なっている。......
転落・追放と王国 (新潮文庫)
カミュは悲しい作家だ。読んでいて、いつもそう思う。 晩年に書かれたこの本は、さらにその色合いが濃い。 『転落』は、饒舌な語り手が、アムステルダムの酒場を舞台に、一人称で自分の人生を語る物語。 自分......
カリギュラ・誤解 (新潮文庫)
このカリギュラ、すっごく読みたかったのに、販売してないのが残念です。 また発売してくれないかなぁ…。論理的に生きる―これだけを人生の信条にした王は、無慈悲に処刑を繰り返すカリギュラ。彼の言う「論理的......
最初の人間
これは未完の作だということもありますが、これはカミュに興味がある人以外には読んで欲しくない本だと思います。出版をしないほうがいいと主張した人もいるらしく、その人はおそらくカミュの名声に関わると思った......
ファウスト (まんがで読破)
ハッキリ言って1回読んだだけでは分かりませんでした。 2回目を読む気力も起きませんでした。 難解です。 おそらく原作がとても分量が多く、要約しすぎているのではないかと思います。 「人生をやり直したく......
ゲーテ格言集 (新潮文庫)
本書は、ドイツ文学、ひいては世界文学に大きな影響を与えたゲーテの著作の中から、 大小の様々な格言、砕いて言えば人生の応援メッセージを集めたものです。 格言はスケールの大きなものから、生活の知恵程度の......
ファウスト〈第1部〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)
鴎外の名訳があるというので、高校生時代にファウストに初挑戦したが、なにが面白いのかわからなかった。先生に話すと、受験とは関係ないなと言われた。大学生時代だったかに相良訳のファウストが岩波文庫で出たと......
ファウスト〈第2部〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)
ファウストとメフィストの賭けは続く。といっても、舞台も時代も転々と移り、果ては神話の世界にまで至るから、筋を追うだけでは辛い上に勿体無い。 かつてゲーテが宮廷の要職を放り出してイタリア旅行に出てし......
ファウスト〈第一部〉 (岩波文庫)
・元々ドイツに伝わるファウスト伝説をもとに書かれた作品。ファウストという名の錬金術師と占星家が実在したらしい。同一人物との説あり。この件は、本書の約40ページに及ぶ詳しい解説にも書かれている。 ・ゲ......
ファウスト〈第二部〉 (岩波文庫)
(;'Д`)ハァハァ さあてファウスト第2部だが・・・ファウストに言いたいことがある・・・。週刊少年漫画板でも聞いたが・・・おまいの漫画は・・・漫画としての文法が成り立っていないそうだ。本当にそうな......
若きウェルテルの悩み (岩波文庫)
書簡体(手紙風に書かれた)小説です。 なので主人公の感情がとてもよく描写されていて、 読んでいて小説の中に引き込まれる感じになりました。 主人公のロッテに対する尋常じゃない恋愛感情(現代ならストーカ......
ゲーテ詩集 (新潮文庫)
詩人は沈黙することを好まない。あまたの人々に自分を見せようとする。賞賛と非難とは覚悟の前だ!だれも散文でざんげをするのは好まないが、詩神の静かな森の中でわれわれはしげしげとバラの花かげに隠れて、こっ......
若きウェルテルの悩み (新潮文庫)
危険な精神状態―この恋なるもの―を描いたゲーテの出世作。と同時に「ウェルテル効果」と社会心理学でその名が付くほど、呪われた作品でもある。ヒットしてから連続自殺が頻発したらしい。ともあれ、「恋」という......
ファウスト (第1部) (新潮文庫)
第一部は学問の世界から世俗の世界に身を投じたファウストの行動が描かれているのだが、一種の悪漢小説として非常に楽しめた。しかし第二部に至って、その活動の場を拡張した先が神話世界で、ギリシャ神話や宗教......
色彩論 (ちくま学芸文庫)
この本は、ゲーテの思索を示した本である。色彩論もさることながら、彼の哲学的思想はすばらしい。 文的になっている文章にもゲーテの広範な才知が表されている。小説家であり、また科学者でもあったゲーテは......
イタリア紀行 下  岩波文庫 赤 406-1
下巻は、もともとの『イタリア紀行』出版の12年後、イタリアを旅してから40年後の1829年に出された「第二次ローマ滞在」の翻訳。書簡形式を取っており、ローマで見たもの聞いたもののほかに、ゲーテの思......
イタリア紀行 上 (1) (岩波文庫 赤 405-9)
詩聖ゲーテが、ワイマールの政治顧問官、貴族、大臣を捨て、芸術家として人生の再生と新しい自分との出会いのために旅に出た紀行文です。7歳年上の恋人をも捨て、偽名を使い1786年9月41歳で、我もまたアル......
ファウスト (第2部) (新潮文庫)
頁量は、500ページ弱にもわたる。 かのドイツの文豪ゲーテの有名な作品。 世界でいきて、晩年にまでわたった人生をいきた大作家の集大成的作品。 世界が描かれているといっていい。現代のように世界中に......
ヴィルヘルム・マイスターの修業時代〈上〉 (岩波文庫)
ゲーテの小説の中ではもともと大分読みやすく感情移入もしやすい小説だと思います。高校の時に百円で買った全集で読んだのですが、当時はあまり理解できていなかったんだなってことがこの文庫でわかりました。文......
ファウスト 悲劇第一部
「わたしはこの世ではあなたに奉公して、休まずアゴで使われましょう。ところで、あの世で私たちが出逢ったら、あなたに同じことをしてもらいたいのです」(悪魔のメフィストフェレス)。知的探求を極めた末に、悪......
イタリア紀行 中 (2) (岩波文庫 赤 406-0)
下巻は、もともとの『イタリア紀行』出版の12年後、イタリアを旅してから40年後の1829年に出された「第二次ローマ滞在」の翻訳。書簡形式を取っており、ローマで見たもの聞いたもののほかに、ゲーテの思......
ヴィルヘルム・マイスターの修業時代〈下〉 (岩波文庫)
教養小説とは、ひとりの主人公を設定して彼をして様々な成功、挫折や様々な人々との出会いを通して、その人間的成長を描くというジャンルである。この「修業時代」はその元祖的存在である。ヴィルヘルムという演劇......
詩と真実 (第1部) (岩波文庫)
1832年、83歳で生涯を終えたゲーテの前半生のお話です。 フランクフルトの歴史(彼の生家がフランクフルトに博物館として在ります)、エーゼフ2世の戴冠式など歴史的な出来事に絡ませて書いています。 天......
Yの悲劇 (創元推理文庫 104-2)
ミステリ史上最高傑作のひとつとして名高い本作ですが、 おそらくギャグではないかと思われます。 論理の極致などと謳っておきながら名探偵の推理は突っ込みどころが多く そしてそれをこれまたいかにもといっ......
Xの悲劇 (創元推理文庫)
本書は、良くも悪くも同年に執筆された『エジプト十字架の謎』によく 似ている。過去の復讐というモチーフによる連続殺人、メイントリック、 唯一この人物しか犯人ではありえないというロジック...。 しかし......
Yの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ミステリー小説は好きでかなり読んでいるが、実はエラリークイーンを読んだことがなかった。ただ、有栖川有栖の作品を数冊読んで、彼がエラリークイーンを尊敬しており、地名シリーズや、読者に挑戦など、同じよう......
レーン最後の事件 (創元推理文庫 104-4)
本書は『Xの悲劇』『Y〜』『Z〜』と本書からなる「ドルリー・レーン四部 作」の最終作で、レーンが元シェイクスピア俳優であることから、シェ イクスピア四大悲劇(『ハムレット』『マクベス』『リア王』『......
ナポレオンの剃刀の冒険 (論創海外ミステリ 75 シナリオ・コレクション 聴取者への挑戦 1)
1905年アメリカで生まれた従兄弟同士の合作コンビで処女作「ローマ帽子の謎」を皮切りに国名シリーズで一世風靡し長くミステリー界をリードし続けた巨匠クイーンの生誕100周年を祝って2005年に出版され......
エラリー・クイーンの新冒険
クィーンは短編の名手としても名高い。収録作は以下の通り。「神の灯」、「宝捜しの冒険」、「がらんどう竜の冒険」、「暗黒の家の冒険」、「血をふく肖像画の冒険」、「人間が犬をかむ」、「大穴」、「正気にかえ......
エラリー・クイーンの冒険 (創元推理文庫 104-15)
クィーンは長編だけでなく、短編でもその力量を発揮する。本作は姉妹編の「新冒険」と並んで短編ミステリの王道を行く作品。 「アメリカ旅商人の冒険」は構成が巧みで犯人の意外性が光る力作。「一ペニィ黒切手......
Zの悲劇 (創元推理文庫)
皆さん書いているとおり、X Y 比べると どうしてもイマイチかなと わたしも思いました。 Yから10年の月日が流れ、ドルリーレーンも病を抱えているようで、エラリークイーンは最初から 4部作という限定......
中途の家 (創元推理文庫 104-17)
国名シリーズを書いていた時期に発表した作品。何故国名シリーズ中の一作にしないのかと問われて「この題名が一番ふさわしいからだ」とクィーンは答えている。そう、この題名が全てを表している。二重生活を送って......
オランダ靴の謎 (創元推理文庫 (104-7))
「数学のように整然とした論理的構成」は、いささかオーバーである。フェアプレイや論理的というのは、クイーンの推理作家としてのスタイルなのであって、内容が文字通りの意味でそうだというのではない。推理小説......
エジプト十字架の謎 (創元推理文庫 (104-9))
本書は、数あるクイーンの作品の中でも傑作とされ、当レビューでも高い評価を得ているが、とても同意できない。 犯人は4つの殺人を犯すが、第3の殺人までで完全に目的を達しており、捜査当局を瞞着することにも......
ギリシア棺の謎 (創元推理文庫 104-8)
クイーンの国名シリーズの最高作といっていいと思います。 ただし、誰が読んでも面白いという作品ではないと思うのです。パズラーの教科書といってもいい「オランダ靴の謎」、論理的解決など不可能ではない......
スペイン岬の謎 (創元推理文庫 104-13)
国名シリーズ第9弾の「スペイン岬の謎」 第9弾ということもあり、本当に「いい味」が出ててきた頃の作品。 国名シリーズ中では一番といっても過言ではないだろう。 エラリー・クイーンお得意の論理展......
ローマ帽子の謎 (創元推理文庫 104-5)
エラリー・クイーンの処女長編にして、名探偵エラリー・クイーンの登場編でもある本作。発表年が1929年である。まだまだ禁酒法下にあったN.Y.。カポネが悪名を轟かす、St.バレンタインデーの虐殺が行わ......
フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)
「ローマ帽子」に続く国名シリーズの第2段で、クィーンの地位を不動にした作品。前作の劇場に続いて今回はデパートという、ある拡さを持っているが閉じられた空間を舞台にした作品。当時のデパートは登場して間も......
靴に棲む老婆 (創元推理文庫)
1943年作品。原題は『There Was an Old Woman』で永く『生者と死者と』という題名だったが新装刊と同時に今の題名に改名した。元の題名よりは内容に合っている気がする(●^o^●)。......
ミニ・ミステリ傑作選 (創元推理文庫 104-24)
私などがこんなことを言うのもなんですが、エラリー・クイーンってものすごくセンスのいい人ですねえ。ミステリの創作だけでなく、ミステリを見る目もすばらしいものを持っていたということは(ミステリ雑誌の編集......
恥辱 (ハヤカワepi文庫 ク 5-1)
「なんという屈辱だ」 「あんな大使を抱きながら、こんな末路を迎えるとは」(本文より) 南アフリカを舞台にした、「負け犬」小説。 女子大生に手を出した大学教授がその職を追われ、田舎に落ち延びていく......
夷狄を待ちながら (集英社文庫)
「夷狄が襲来してくる」といって警戒し続け、しかし物語中、夷狄は実際には襲来してこない。 このシチュエーションはブッツァーティの「タタール人の砂漠」に通じるところがあるが、タタール人が孤独の静かな狂気......
マイケル・K (ちくま文庫)
なんというか、読み出したら止まらないのだ。奇妙な時間のなかにすっぽりはまってしまうような、作品内のことばの空気が貼り付いてくるような本だ。読んでいる側にとっては非日常なのに、作品世界がこちらの日常に......
恥辱
間違いなく近年読んだ小説の中でベストだ。ロリータ以来の衝撃と言って良い(H16.5.16)。舞台は南アフリカ。離婚した壮年文学教授がこうむる、屈辱的な事件の数々。そのエロチックな事件を主軸に、教授......
エリザベス・コステロ
私は、同じ著者の「動物のいのち」と合わせ読んで、クッツェーの動物愛護とは、「暴力」のモチーフの延長として理解しました。つまり、作家が暴力、悪を描くときの想像力がどの程度リアリティーを持つのか、その罪......
動物のいのち
某県の観光ダチョウ園では、ダチョウたちが放牧されていて、餌をあげたり乗ったりして遊ぶことができますが、併設のレストランではなんとダチョウ肉のステーキがメニューにあり、名物になっているんだそうです。臭......
少年時代 (Lettres)
『恥辱』がいちばん有名でしょうかね、この作家の中では。 ある意味マジック・レアリズム? 違うか。 少年時代の南アフリカ。自伝であるとともに、少年の視点から綴られた歴史、ということにもなるのか。......
ペテルブルグの文豪 (新しい「世界文学」シリーズ)
南アフリカの作家でノーベル賞受賞者のクッツェーが、息子の死というつらい体験や作家の宿命を、ドストエフスキーを使って語っている。ドストエフスキーの伝記ではない。まったくのフィクション。ドストエフスキー......
マイケル・K
Written at a time that Apartheid was still very strong, Coetzee gave a philosophical to life in tha......
敵あるいはフォー (新しいイギリスの小説)
「フォー」はダニエル・ディフォーの「ロビンソン・クルソー」をモチーフにしながら、オリジナルに匹敵する魅力を持ったコッツィア独自の作品である。フライデーと、その主人であるクルソーとの関係に加え、スーザ......
ダスクランド (アフリカ文学叢書)
南アのノーベル文学賞作家クッツェーの作品の中で、レヴュアーは、本書と『夷狄を待ちながら』が大好きです。個人的な趣味ですが。本書は彼のデビュー作。34歳の時に発表されました。「ヴェトナム計画」「ヤコブ......
石の女 (アフリカ文学叢書)
クッツェーの第2作目の作品。 原題は『In the heart of the Country』だが、『石の女』という題もまずまずのセンスといえる。アフリカの奥深くの農家の、男の味を知らないまま青春......
Foe
「フォー」はダニエル・ディフォー「ロビンソン・クルソー」をモチーフにしながら、オリジナルに匹敵する魅力を持ったコッツィア独自の作品である。フライデーと、その主人であるクルソーとの関係に加え、スーザン......
オン・ザ・ロード (世界文学全集 1-1) (世界文学全集 1-1) (世界文学全集 1-1)
「路上と訳してしまっては何か大事なものが欠けてしまう…動く感じがないのだ…『オン・ザ・ロード』は『路上』をどこかへの『途上』と信じてひたすら移動を続ける若い連中の話」 と紹介の冒頭に書いていました。......
路上 (河出文庫 505A)
あまり賛成しないだろうが大した小説じゃない。ボウルズは偉大な存在だし、バロウズも鬼才というに足るが、ケルアックはかなり落ちる。この人の人生やこの本で描かれている人生は面白いといえなくもないかもしれな......
地下街の人びと (新潮文庫)
涙とはtearsである。 美しい。 内省的で。〜まさにジョン・レノンの詩のような。。 僕は泣いた。 アイ・クライ・インステッド。思い出すたびにいい意味で心がえぐられます。濃厚で透明な葡萄酒のような魅......
孤独な旅人 (河出文庫)
短編集。多少、読みにくいものもあるが、ケルアックの経験をより直接に書いているために、「路上」よりもむしろ理解しやすいところがある。必ずしも路上ではなく、船に乗っていたり、鉄道で働いていたり、ヨーロッ......
荒涼天使たち〈1〉
第2作「路上」でスターダムに踊り出たジャック・ケルアックの代表作というべき作品。無作為的散文といわれる彼の文体はこの作品で見事に作用して、零れ落ちて過ぎ去っていく時間を捕らえていく自らの感覚の揺れ......
地下街の人びと (新潮・現代世界の文学)
この版は10年位前に購入したが、訳が初版当時のままので全般に訳文が古臭く感じたり、ビートニク用語の訳もこなれてなく非常に読みづらかった記憶がある。新訳の文庫版が出てるようなのでそちらを買ったほうが良......
ビッグ・サーの夏―最後の路上
ビート・ジェネレーションの精神的支柱、ジャック・ケルアックの後期の作品。傑作青春文学作品「路上」で時代を切り拓いた彼が、時代に追い抜かれていく様がほろ苦い文体で描かれていく。インスピレーションの精......
蝿の王 (新潮文庫)
すごい小説です。戦時中、疎開先へ向かう飛行機が突然墜落しました。そして、法律もルールもない無人島に投げ出された子ども達が自らがルールとなり、サバイバルしてゆくという展開で進められてゆくストーリーです......
蝿の王 (集英社文庫 コ 1ー1)
すごい小説です。戦時中、疎開先へ向かう飛行機が突然墜落しました。そして、法律もルールもない無人島に投げ出された子ども達が自らがルールとなり、サバイバルしてゆくという展開で進められてゆくストーリーです......
尖塔―ザ・スパイア
本邦初訳のこの小説は、ノーベル賞作家ゴールディングの長編5作目だそうだが、テーマの深さといい、ミステリータッチのストーリー展開といい、比喩に富んだ詩的な文体といい、彼の有名な処女作『蝿の王』に勝る......
可視の闇
が、読みにくかった…。3部構成なのだが、特に第1部が読みにくくて往生した。どういう話か説明するのも難しい。ゴールディングは戦争と宗教と虚無の作家だと思う。この本も、そういう感じ。……かなあ?読んでみ......
通過儀礼
哀れなほど生真面目な若い牧師が,船乗りたちの悪戯で,酒を飲まされ泥酔してオカマ掘られて,酔いから醒めたあと恥辱に苦悩しつつ死にました,とさ。ブッカー賞というのを受賞したらしいけど,原語で読むと文体が......
玉ねぎの皮をむきながら
彼が徴兵されて武装SSに配属されたのは、どうのこうの言う気はない。「劣等民族」のカシューブ人の血を引いていても、武装SSに入隊出来るのは初めて知った。(しか、彼が配属されたのが戦争末期のフルンツベル......
ブリキの太鼓 第1部 (1) (集英社文庫 ク 2-2)
正直なところ、ようやく第一部を読み終えた、というのが率直な思いである。 特に難しい単語が使われているわけではない。 でも、この小説は他の小説で同じ分量を読了した時より、数倍疲労感がある。 この小説......
ブリキの太鼓 第3部 (3) (集英社文庫 ク 2-4)
この本を初めて読んだとき、すごい衝撃を受けました。 単なる歴史批判小説だと思い手を出したのですが、そんな領域に収まるものではありませんでした。 文章は隠喩だらけで、完璧に理解しようとしても不可能だと......
ブリキの太鼓 第2部 (2) (集英社文庫 ク 2-3)
ブリキの太鼓は、グラスが創作した非現実で想像を超えた独特の世界観で構成されている。 例えば、主人公オスカルは3歳で成長が止まっており、外見は幼児だが頭脳は大人である。 またオスカルは、自分の......
蟹の横歩き―ヴィルヘルム・グストロフ号事件
チャートじゃなくてチャットだよな。訳がちょいあれな希ガス ていうか75歳の作者がネット社会にはびこる厨房の末路を描いているのに それより若い訳者が間違ってるのは情けないですな にしても武装SSに志願......
鈴蛙の呼び声
逆転、逆説的発想、それでしか真の哲学も、新なる文学も始動しえない。それを論理の枠にに入れ込まず、自在なる老境からの発想で表出したのが、本書ということになる。 もちろん、象徴的な【鈴蛙】が不気味な......
百年の孤独 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1967))
レビューに触発されて買ってしまいましたが、なるほどこれは確かにすごい。 文学、音楽、絵画、映画、建築…とあらゆる芸術体系がありますが、この作品は「文学が可能な芸術表現の極み」に達しています。文学って......
コレラの時代の愛 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1985))
「51年9ヶ月と4日、男は女を待ち続けていた・・・。」 こんなキャッチ・コピーが踊っている本を手にした。 そこに書かれていたのは、「永遠の愛」とも言うべきもの。 それは、ファンタジーの世界と......
予告された殺人の記録 (新潮文庫)
南米の熱帯を思わせる濃密な文章。最終章に殺人の場面をもってくる構成。すべての物語が殺人へ向かって進んでいく。皆が顔見知りである、狭い地域でおこった殺人事件の記録。 舞台もそうであるが、筆力も熱い。物......
エレンディラ (ちくま文庫)
凄い小説。既に映画(1983)化されている。VHSも以前売られていたが、いまや中古品も見つからない。最近、蜷川の舞台も上演され話題にもなったのに、あの幻想的な美しい映画がDVD化されないのは、何故だ......
物語の作り方―ガルシア=マルケスのシナリオ教室
「物語の作り方」のケーススタディとして取り上げるなら可、 あるいは、 初稿を書き終えた後のチェックシートとして再読するなら可、 あるいは、 実作に取り組みたい人が前向きになれる後押しの書とし......
わが悲しき娼婦たちの思い出 (Obra de Garc〓a M〓rquez (2004))
マルケスの最新作、しかも川端作品に想を得ての作品という予告記事をずいぶん前に新聞で読み、それからずいぶん待ち焦がれてやっと読んだせいもあってか、期待はずれの感が強かった。マルケス独特のユーモアや軽妙......
百年の孤独 (新潮・現代世界の文学)
20年振りかの再読でした。前回どういった感想を持ったのか我がことながら判然としないものの、とても笑える場面が随所に散りばめられているというのが今回の読後の印象です。マコンドという架空の街を舞台にホセ......
百年の孤独
この本の冒頭には、親切なことに家系図が収められている。なければたぶん自分で作っただろう。新潮社は読者の楽しみを一つ奪っている。何度この図を見ただろうか。それほど、この物語は込み入っている。 南米......
幸福な無名時代 (ちくま文庫)
小説の短編集ではなくて、ベネズエラねたのルポルタージュである。 マルケスがベネズエラの週刊誌の記者だった時代に書いた記事を集めたもの。 コロンビアの新聞記者だったマルケスはヨーロッパ特派員としてヨー......
予告された殺人の記録 (Obras de Garc〓a M〓rquez (1976-1992))
『予告された殺人の記録』は著者自身が実際にあった事件をモチーフに町の人間に取材していくかたちで進んでいく小説です。町中の人間に知れ渡り、犯人が誰かもわかっており、当の犯人のやる気も欠けているにもか......
族長の秋 他6篇
長編『族長の秋』、中篇『無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語』、そして短編五編を収めた作品集です。ガブリエル・ガルシア・マルケスは、その作品の長短を問わず、秀逸な「お伽話」を紡ぐこと......
愛その他の悪霊について
全ての人が熱病にかかっているようなこの国の風土と、恋愛を土着宗教の悪魔のように語る視点にとりこになってしまいました。私が最初に読んだガルシア・マルケス作品が「愛その他の悪霊について」です。読み始めた......
誘拐
「麻薬王の命令で有名ジャーナリストが誘拐される。人質の肉親は大統領と協力し、必死の救出作戦を展開する」こんな粗筋の本だ。粗筋だけ読むと、どこかの二流ハリウッド映画と間違えかねない。だが、これは現実に......
青い犬の目―死をめぐる11の短篇 (福武文庫)
単行本刊行は1990年、文庫本第1刷は94年、短篇集。ガルシア=マルケスを知ったのは筒井康隆がラテンアメリカ文学をほめていたことからだったと記憶している。「三度目の諦め」は不思議な味わい。語り手は誰......
落葉 他12篇
ガブリエル・ガルシア・マルケスという作家は、他に比較すべき作家が存在しないという点で、文学史において特殊な位置を占めているように思われます。他の中南米諸国の著名な作家達と共に、「マジック・リアリズム......
族長の秋 (集英社文庫)
具体と抽象の境界は比較的はっきりとしているはずですが、この境界を乗り越えることに成功したのが「族長の秋」だと思います。具体を積み重ねて現れる抽象。流暢さを積み重ねてたどり着く沈黙。プラスを限りなく......
ママ・グランデの葬儀 (集英社文庫 40-A)
「百年の孤独」が書かれる少し前の小品集。作品テーマが一貫して「孤独」であるマルケス。この「孤独」に魔術的リアリズムやロマンスなどの味を加えた混沌とした味わいが彼の作品の魅力なのだが、この初期作品集......
戒厳令下チリ潜入記―ある映画監督の冒険 (岩波新書 黄版 359)
戒厳令下のチリに潜入して、 軍事政権を告発する映画を撮ろうという プロジェクトのリーダーである映画監督ミゲル・リティンの 語った体験談をガルシア=マルケスが記録したドキュメンタリー。 007......
落葉―短編集
落葉―短編集となっていますが、この本のおよそ半分が『落葉』で、残り6編の短編はそれぞれ10ページほどの作品です。 で、肝心の『落葉』ですが、この作品がガルシア=マルケスのデビュー作なのですが、正......
族長の秋 (ラテンアメリカの文学 13)
個人的に「族長の秋」はマルケスの作品で一番好きな作品です。マルケスはその饒舌な文体を好きになれるかなれないかが好悪の分かれ目だと思うのですが、密度というのでしょうか、僕個人の読書力ではこの長さが限界......
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